集団での演技を上手く魅せるコツ【あなた1人の意識で変えられます。】
こんにちは、のんぴです。
勘違いしている人『集団の中でも自分を魅せられるように、自分の演技プランを押し通して目立った人が評価を集められるんだよ』
むしろ評価が下がるので、皆さんはやめましょう。
自分の演技プランを押し通す人は自分のスキルが無い人と見なされます。
— のんぴ@声優 (@novoicenolife12) 2020年8月15日
集団で演技をすると自分の演技を貫きたいがために他人の演技プランを無視する人がたまにいます。
しかし裏を返せば、その人は他人の演技を受けて自分を魅せられない役者ということです。
他人の演技プランを否定するのはやめよう
先日このようなツイートをしました。
集団で演技をする際に一番重要なことは何でしょうか、自分の考えたやりたい通りの演技を押し通してそれを見てもらうことでしょうか。
本記事では、集団での演技への向き合い方について記載します。
✓本記事のポイント
集団の演技で重要なこと
集団の演技で一番大切なことは、一緒に演技をする役者と1つの演技を完成させることです。
どれだけ個人のレベルが高く、演技のセンスが良くても、それが周りとの調和を乱す独りよがりな演技であってはいけません。
確かに、自分がしたい演技をしたいようにできたら気持ちがいいと思います。
その気持ちは分かりますが、私たちは演技を観客に見せなければなりません。
あなたは「まとまっていて作品全体を通して完成度の高い演技」と「演技の迫力や技術の高さは伝わってくるが、一人だけ目立っており全体としてはアンバランスな演技」どちらにお金を払ってみたいと思いますか?
私は後者の演技にお金を払いたいと思います。
独りよがりな役者が抱く勘違い
『どうして演技力の高い人が低い人に合わせなきゃいけないんだよ。演技力の低い人が努力して私にあわせればいいだけじゃない?』
かつての私もそうでしたが、こう思う方はいくつか誤解しています。
自分の演技力が他人より高いと何故わかる?
そもそも演技に正解はありません。
正解が分からないのに、何を基準として他人より優れていると考えているのでしょうか。仮にあるシチュエーションの演技を比べてみて、それを多数決でどちらが良かったか第三者の主観で評価してもらうことはできるかもしれません。
しかし、状況によって演技は変化していきます。
その場ではあなたが優れていても、他のシチュエーションでは他の人の演技が優れていることなんていくらでもあります。
そもそも総合的な演技力が簡単に測れるのであれば、世の中からオーディションというものは無くなっているのではないでしょうか。
ですので、自分の演技に酔って他人の演技を蔑ろにするのはやめましょう。
と記載はしましたが、演技に不正解(状況的な不正解)はあるので、もし仲間の演技がそういうものでしたら、アドバイス程度に伝えてあげると、全体的な向上につながると思います。
不正解例: 斜め上を向いて話しているのに、セリフが下にかかっている等
周りの演技に合わせられる役者こそが力のある役者
演技のスキルが高い役者ほど、どんな状況にでも対応できる演技の引き出しを持っています。
ですので、他の役者が演技プランを提案した時に、その演技を受けたうえで自分はどのような演技をすれば全体としてまとまり、さらに良い演技ができるか考え、新たな演技プランを提供することができます。
そのような役者こそ、力のある役者と評価されるのです。
逆に言えば、他人の演技プランを無視して自分のしたいように演技を見せつけるような役者は評価を上げるどころか落とす羽目になります。
このような力のある役者は、他のメンバーと演技をしても力を発揮できます。
そうすることで、自然と「あいつがいるところの演技はなんか違うな。」と見ている側は感じられます。
ですので、変に一人で目立って注目を集める必要は無いのです。
本当に力があれば一目でわかります。
集団での演技を上手く魅せるためには
では、どうすれば集団での演技を上手く魅せられる役者になれるのか。
それは演技の前にお互いの演技プランを聞き、そこで自分の武器で役立てることは無いかを考えることです。
相手の解釈やどんな演技をしたいのかを聞きましょう。
そして、自分だったらどのポイントでどんな演技ができるか提案しましょう。
最後にそれらを集約して、出てきた案を組み合わせてできる最高の演技プランを作り上げましょう。
もちろんそれが答えでなくて構いません。練習するうちに改良ができればよいのですから。
また、提案する際に相手の演技について考えられるとベストですね。
「○○の部分の演技について、私は××のような雰囲気で演じようと思うのだけれど、そうなると次のあなたの△△のセリフは□□な感じになると思うけど、マッチしてるかな?」
というふうに、自分がその部分をどのように演技するのか、そうすることでその場の流れはどうなるのかを考えられるとチームでの認識の差を埋めやすくなると思います。
もっとレベルの高い声優を目指したい人はこちらの本を読んでみるとより深く理解ができると思います。