演技が下手な人がやってしまうこと【これを意識して練習すれば上手くなります】
こんにちは、のんぴです。
養成所や専門学校で、ほかの人の演技を見ていると、
『あの人上手いな…なんでそんな発想で演技ができるんだろう…それに比べて僕は下手くそだな…』
と感じることがあると思います。
私もほかの人の演技を見て、その演じ方や発想に驚かされることはよくあります。
では、なぜその人たちはうまく演じることができているのでしょうか?
今回の記事ではうまく演じるためのポイントとその練習方法について徹底解説します!
✓本記事のポイント
上手く演じることができない理由
上手く演技ができない人にはいくつか原因があります。
考えられる原因をピックアップしてみますと、
- 人前に立つことや演じることで緊張してしまう
- セリフを正しく読むことに集中してしまう
- 演技をする際に身体全体を使えていない
- 口の前に台本を置いてしまっている
このような原因が考えられます。
人前に立つことや演じることで緊張してしまう
「どうして人前で緊張せずに演技ができるんですか?」
思った通りに演技ができないと悩んでいる人の多くからこのように相談されます。
私も緊張はしますが、それを見せないようにしています。
なぜなら、私が演じる役は芝居の中では緊張していないからです。
どうしてもその役が思っていないイメージを演技で見せてしまうと、その演技のリアリティが薄れてしまいます。
ですので、緊張をしていても、その緊張を抑えて自分の演技をしています。
と、まとめてしまうと
『その、緊張を抑える方法を教えろ!!!』
と怒られてしまいますので、いつもこのようにアドバイスしています。
まずは、緊張する原因を聞きます。
大抵は、「みんなが見ているから。」「セリフを間違えないか心配。」と返ってきます。
しかし、この原因を少し深堀すると、「みんなが見ているから、失敗するのが恥ずかしい。」「セリフを間違えて迷惑をかけたり、怒られたりしないか心配。」という原因が見えてきます。
この原因を解決するためには、自信が持てるようになるまで練習するしかありません。
人それぞれ、得意なことと不得意なところがあるので、特に苦手なところを重点的に練習しましょう。
一つ自信をもって演じられることがあれば、堂々と演技ができるはずです。
それに、失敗したって大丈夫です。
次、そこを直して演技すればいいだけですから。
1人で演技しないでください。横には仲間がいます。
もし、セリフをミスってしまっても仲間がカバーしてくれます。
ですので、堂々と自信をもって、仲間を信頼して演技してください。
そうすることで、人前でも落ち着いて演技することができますよ。
セリフを正しく読むことに集中してしまう
これをしてしまっている人は実際に多いです。
「芝居をする」ということに対してよりも「セリフを正しくきれいに読む」ことに意識を向けてしまい、正しく読めてはいるけれど演技ができていないタイプです。
このような場合は、その役がその時どのような気持ちなのかを考えてください。
そのうえで、セリフはその状態から自然と出る言葉だということを認識してください。
そうすれば、セリフを正しく読もうとする前に、その役がその時どんな表情をしているのか、どんな動きをしているのか、どんな態勢なのかイメージすることが大切だと気付くはずです。
一度、台本のセリフから離れて、その感情や動きを演じることで、演技のレベルが上がります。
演技をする際に身体全体を使えていない
先程記載した通り、演技ではその役の表情や動きを伝えることが重要になってきます。
その動きや表情を無表情で某立ちのまま伝えることは簡単でしょうか?
プロが演じたとしてもそれはとても難しいことです。
ですので、楽しい感情を伝えるときは思いっきり笑顔を作りましょう。その役はきっとテンションが上がっています。
飛び跳ねる勢いで楽しさをぶつけてみてもいいかもしれません。
それくらい大きく演技をしましょう。
もし、やりすぎだと言われたら少し調整すればいいだけです。
演技が上手い人は表情や身体の動きが豊かです。
口の前に台本を置いてしまっている
これはかなり基礎ですが、それでも口元に台本をもってきてそれを見ながら読む人がいます。
なぜ口元に台本をもってきて読むことがダメなのかといいますと、芝居では距離感を意識して相手や物にセリフをかけることが重要です。
(例:駅のホームの反対側にいる友人に「ねえ!」と声をかけるのと隣にいる友人に「ねえ!」と声をかけるのでは言い方が違うイメージ)
それなのに、口元に台本があり、それを見ながらセリフを言ってしまうと、せっかく遠くにかけてもセリフが台本にぶつかってしまいきちんとかけられません。
ですので、台本を持つときは口元から外して片手で横に持ち、目だけ台本に移して演技するようにしましょう。
これは癖がつくと直すのに時間がかかるので、今のうちに意識して取り組みましょう!
上手く演じるための練習法
上手く演じるために大切なことはキャラづくりです。
これは芝居をする上で正しくセリフを読むこと以上に大切なことかもしれません。
台本を渡されて、一度目を通した後、セリフを丸暗記する勢いで読むのではなく、一文、一文考えて読みましょう。
このときの役の気持ち、表情、動き、どれかが少し違うだけで演技の仕方が変わってきます。
ですので、まずは自分の役はどのような役なのか、台本から拾える情報をすべて拾って、その役になりましょう。
動き、表情、感情などの形からつくるのです。
そこまでつくりあげてから、その形のままセリフを口に出してみましょう。
きっと自然な演技ができていると思います。
それができたら、あとは本番に向けて、自信をもって演じられるように何度も練習するのみです。
まとめ
今回の記事のポイントをまとめます。
①上手く演技ができない原因は4つ。
- 人前に立つことや演じることで緊張してしまう
- セリフを正しく読むことに集中してしまう
- 演技をする際に身体全体を使えていない
- 口の前に台本を置いてしまっている
②上手く演技をするためには役の「形」を知って、なりきること(役作り)が大切。
事前の練習では役作りを意識しよう。
声優になるために知っておくこと【演技面ではなく心構えの話】
こんにちは、のんぴです。
声優になるには知っておかないといけないことが多くありますが、今回は心構えなど演技面以外の場面で知っておいた方が良いことを記載します。
これは私が実際に養成所に通っていて感じたことをベースにお話ししますので、これを知って意識しておくと声優として活躍できる可能性が高くなります。
最後に声優を目指す上での心得えを私の思いも含めて記載していますので、最後まで目を通していただけたら幸いです。
✓本記事のポイント
声や演技が良くても声優になれるとは限らない
声優は養成所に通っていれば必ずなれるわけではありません。
では、どのような人が声優になれるのでしょうか。
ここを知っておくことが非常に大切です。
なぜなら、声優事務所は毎年求める人材を決めてオーディションを開催しています。
どれだけ声が良くても、演技が上手くても、事務所が欲している求める声優に合わなければ事務所に入ることができません。
例えば、塾講師のアルバイトの募集で
『国語と数学と英語の先生はたくさんいるから、地理や歴史を教えられる先生が欲しいんだよね』
と言われているのにもかかわらず、
『ぼくは数学が得意です!!!』
とアピールしたらどうでしょうか。
たぶん不採用になりますよね…(笑)
これと同じで声優も求められている声優像があります。
どれだけ「クールな主人公キャラ」に自信があり、アピールポイントとしてアピールしても、求められているのが「熱血で少し馬鹿で元気な友人的なキャラ」だった場合はそのオーディションでは取ってもらえません。
つまり、声優として力を付けるだけではなく、行きたい事務所がどのような声優を欲しているのかを意識して、その中で自分はどのようなアピールができるかを考えることが大切です。
毎年求める声優が変わる理由
どんな声優が求められているのか気になるところですが、「○○な声優は絶対売れる!」と断言することはできません。
なぜなら、求められる声優というのは日々変わってくるからです。
仮に、「クールな主人公キャラ」が売れる時代だとしても、そのキャラを得意とする声優が増えたら、そのキャラを演じる声優は飽和してしまいます。
すると、次は別のキャラに需要が高まります。
ですので、どのような声優が売れるか判断するのは難しいので、運が必要な場合があります。
求められる声優になる方法
先述した通り、求められた声優像を探ることはとても難しいですが、方法はあります。
求められる声優になる方法は2つ。
- 事務所が欲している声優像を調べる
- 事務所の想像をはるかに超える魅力のある声優になる
事務所が欲している声優像を調べる
あなたが養成所に入所しているのであれば、その養成所から昨年事務所に所属が決まった人にはどんな特徴があるのか知ることができます。
また、養成所の講師にどんな声優が今求められているのか相談してみるのもいいかもしれませんね。
養成所に所属していない人でも、行きたい養成所のホームページ等から、今年所属した人を調べ、ボイスサンプルを聞き、その人の特徴から、次はどのような声優が求められるのか予想しましょう。
求められる声優像が見えてきたら、自己分析をして自分の得意なところでアピールできるところはないか考えましょう。
もし、アピールするところがあればその個性を磨き、無いのであればこの1年間で養成所や専門学校で力をつけましょう。
事務所の想像をはるかに超える魅力のある声優になる
これになれれば最高ですね。
事務所が今年の欲しい人材をある程度決めていたとしても、このよう想定もしていないような才能と実力を兼ね備えた人がいたら、自分の事務所に来てほしいと思われます。
もし、あなたが「自分には才能がある」という自信があるのであれば、慢心せずにさらに自分の才能を磨く努力を重ねて、素晴らしい魅力のある声優を目指してみてはいかがでしょうか。
最後に。
自分の才能や魅力を磨き上げる努力、求められる声優像を調べ上げる努力、自分の武器を探す努力。
声優になるためにはどうしたって努力が必要です。
自分にどれだけ才能があっても、どれだけ器用にこなせても努力を怠って先に進めるほど甘い世界ではありません。
今、自分にできることは何か考えましょう。
養成所や専門学校に通っていなくてもできることはたくさんあるはずです。
それでも何をしたらいいかわからないという人は、おそらく情報不足なんだと思います。
そういう人は私の他のブログを読んでみてもいいですし、活躍されている声優さんが書いている書籍などもたくさんありますので、そちらを購入して読んでみてください。
(下に実際私が読んだおすすめの本を3冊と参考になるブログ記事を紹介しておきます。)
何も行動をしないと現実は変わりません。何もしていないのにあなたの所に声優事務所のスカウトが来るなんてことは絶対ありません。
しかし、何か行動してみると現実は少しずつ変わります。
是非これを機に一歩、踏み出してみてください。
声優を目指すあなたへおすすめの本
1.現場で求められる声優
3.声優に死す 後悔しない声優の目指し方
【声が通らない人必見!】よく通る声を出す方法。正しい腹式呼吸の練習できてる?
こんにちは、のんぴです。
『よく通る声が出すのが苦手…』
そう悩んでいる方は意外と多くいます。
特に女性の方が多いのではないでしょうか。
今回の記事ではそんな悩みを解決します。
✓本記事のポイント
通る声の正体とは
通る声の正体は「音圧」です。
読んで字のごとくといった感じですが、圧のある音ということですね。
この「音圧」は演技をする上で非常に重要なポイントです。
なぜなら、音の強弱を調整する際に「音圧」を変化させて調整するためです。
例えば、後ろからトラックが迫ってきている人にかける「後ろ!」と「この漫画の続きってどこにある?」と聞いてきた友人にかける「後ろ!」の強弱には違いがありますよね。
この音の強弱を「音圧」で調整します。
ただ音の大小を調整するだけではこの場面を演じ分けることができません。
ですので、「音圧」というものを理解することは大切で、より音圧の強い声(よく通る声)を出せるようにしておくと、それより音圧の弱い声を出すことが簡単になるので、単純に演技の幅が広がります。
通る声を出すためには
通る声を出すためには正しい腹式呼吸のマスターが必須です。
なぜなら、音圧の強い声を出すためには、
- お腹に空気を貯める
- 腹筋に力を入れる
- 空気を押し出し、ワンポイントに声をぶつける
この3ステップが必要だからです。
②と③については演技を勉強していくうちに自然と身についていきます。
しかし、①のお腹に空気を貯めることというのは最初に意識して身につけないと、日ごろの癖で呼吸をしてしまうからです。
普通の人の多くは普段胸式呼吸をしていると言われています。
胸式呼吸とは息を吸った時に胸(肺)が膨らんで、少し胸を反るような呼吸法です。
ちなみに、腹式呼吸は息を吸った時にお腹が膨らむ呼吸法です。
なぜ腹式呼吸が素晴らしいのかというと、胸に比べて多くの空気を蓄えられ、腹筋を駆使して簡単に息を吐きだすことができるからです。
胸筋を使って力強い声を出そうと思うとかなり難しいですよね…
ですので、腹式呼吸は絶対にマスターしましょう!
お腹に空気を貯めるためのトレーニング
お腹に空気を貯める感覚がわかりづらいのが腹式呼吸の難しいところですが、仰向けになって寝る体制をとることで簡単にイメージがつかめるようになります。
①まずは仰向けになってお腹に手を当てましょう
たいらな床に仰向けになって、手をおへそのあたりに乗せましょう。
②鼻から大きく息を吸ってお腹が膨らんでいるか確認してみましょう
きちんと腹式呼吸ができていればお腹だけが膨らむので、お腹の上に乗せた手でその様子が確認できると思います。
③お腹と同時に胸が膨らんでいないか確認しよう
腹式呼吸が苦手な人の多くはお腹に貯めるはずの空気を肺に貯めていることが多いです。胸が膨らんでいると感じた人はお腹に空気を貯められるように、仰向けの状態でいいので意識して呼吸してみましょう。
④最後に立って横腹に手を当て、立った状態でできるか試してみよう
寝ている状態でうまくできても、立った状態でできるようにならなければ実践で使えないので、立って横腹に両手を当て、しっかりとお腹に空気が貯められているか確認してみましょう。
正しい腹式呼吸ができていれば、お腹が少し横に広がるのが両手で確認できると思います。
上手くできなかった人は、落ち着いてもう一度①~③を実践してみてお腹に空気を貯める感覚をつかんでから④を実践してみましょう。
意識して繰り返せば必ず身に着けることができるので焦らず挑戦してみてください。
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養成所で行っているトレーニングに興味がある方はこちらの記事もご覧ください!
演技が上手いと感じる人の5つの特徴
こんにちは、のんぴです。
先日このようなツイートをしました。
演技が上手いと感じる人の特徴
— のんぴ@声優 (@novoicenolife12) 2020年8月17日
・表情が豊か
・想像力が豊か
・動きがイメージできている
・声の強弱とトーンを使い分けている
養成所で自分が見ていて上手いと感じる人はみんなこれができています。
演技が上手い人は共通した特徴がいくつかあります。
この記事では、演技が上手い人の特徴をピックアップし、解説していますので、最後まで読んで演技の上達に繋げてください!
演技が上手い人の特徴
- 表情が豊か
- 想像力が豊か
- 動きがイメージできている
- 声の強弱・トーンを使い分けている
- 相手と自分の位置関係を把握している
①表情が豊か
声というものは不思議なもので、楽しい顔をしているときには楽しそうな声が、悲しそうな顔をしているときは悲しそうな声が出ます。
逆に、悲しそうな顔をしながら楽しい声を出そうとするのは難しいです。
実際の演技で悲しそうな顔をしながら楽しい演技をする人はいませんが、楽しい演技をしている時と悲しい演技をしている時で表情があまり変わらない人はよくいます。
もちろん、声優として活動するのであれば、演者の顔は視聴者には見えません。
しかし、実際にどのような感情で演じているかは伝わってきます。
演技が上手い人は感情を作るのがとても上手です。
よく観察するとその感情は表情にも鮮明に表れています。
そしてそんな人の演技は目を閉じて聞いていても、感情が伝わってきます。
② 想像力が豊か
役者に必要な力の一つに想像力があります。
なぜなら、自分の経験だけでは演じきれない役というものが存在するからです。
例えば、母親になったことがないのに母親の役を演じなければならないことがあります。
そういった際に、「母親として子どもを想う気持ち」が、自分の経験の中にある、「子犬を優しく愛でるときの気持ち」に似ていると思いそこから母親の気持ちを想像して演技する役者は想像力が豊かでリアリティのある演技ができます。
「母親になったことがないから母親の気持ちが分かりません」では役者は務まりません。
③動きがイメージできている
動きによって出す声は変わってきます。
例えば、激しく剣を打ち合っている際に敵に向けて発する声の勢いと放課後の帰り道で隣にいる友人に向けて発する声の勢いは違いますよね。
これは少し大げさな例ですが、このように場面によって声の出し方は変わってきます。
日常生活では自然と行っていることなのですが、演技になると正しくセリフを読もうという意識が先に行ってしまい、どの場面でも同じような声の出し方をしている人を見かけます。
セリフを読む前に、これはどんな場面で、そのキャラはどんな動きをしているかイメージができるとよりリアルな演技ができます。
場面の把握について必要な力についてはこちらの記事に詳しく記載しているので、併せて読んでみてください。
④声の強弱・トーンを使い分けている
これは③で説明した動きのイメージに合わせて声が出せているかということになります。
③で説明した通りに場面のイメージができている人は自然と使い分けができているようになると思います。
ですので、声の強弱やトーンを使い分けようと意識する前に、今どんな場面なのかをよく分析して、この状況ならこんな声が出るだろうなと想像してみてください。
そうすることで声の強弱やトーンは自然と身につくと思います。
⑤相手と自分の位置関係を把握している。
養成所や専門学校に入ると必ず「距離感を考えろ。」と教えられます。
声を届ける相手が目の前にいるのか、隣にいるのか、100m先にいるのか、上にいるのか、下にいるのか。これらすべての状況の違いによって「声のかけ方」は変わってきます。
しかし、声優はマイクの前に立って演技をするので、無意識のうちにマイクに向けて話してしまう人がいます。
演技が上手い人はマイクの前でも、その場面をイメージし、どこに声を届けるのかを意識して、相手にちゃんと届けることができます。
これには②で説明した想像力と③で説明した動きのイメージが関係しているので、少し難しいかもしれませんが、意識して演技ができると、よりリアリティのある自然な演技ができます。
今からできること
やっぱり役者にとって想像力は大事です。
今、養成所などに通っている人も通っていない人も想像力は普段の生活から身に着けれれます。
誰かに何か言われたときに、相手の気持ちを想像し、なんでそう言われたのか考えることでも想像力は身に着けられます。
日常生活から意識して取り組むことが大切だと思います。
集団での演技を上手く魅せるコツ【あなた1人の意識で変えられます。】
こんにちは、のんぴです。
勘違いしている人『集団の中でも自分を魅せられるように、自分の演技プランを押し通して目立った人が評価を集められるんだよ』
むしろ評価が下がるので、皆さんはやめましょう。
自分の演技プランを押し通す人は自分のスキルが無い人と見なされます。
— のんぴ@声優 (@novoicenolife12) 2020年8月15日
集団で演技をすると自分の演技を貫きたいがために他人の演技プランを無視する人がたまにいます。
しかし裏を返せば、その人は他人の演技を受けて自分を魅せられない役者ということです。
他人の演技プランを否定するのはやめよう
先日このようなツイートをしました。
集団で演技をする際に一番重要なことは何でしょうか、自分の考えたやりたい通りの演技を押し通してそれを見てもらうことでしょうか。
本記事では、集団での演技への向き合い方について記載します。
✓本記事のポイント
集団の演技で重要なこと
集団の演技で一番大切なことは、一緒に演技をする役者と1つの演技を完成させることです。
どれだけ個人のレベルが高く、演技のセンスが良くても、それが周りとの調和を乱す独りよがりな演技であってはいけません。
確かに、自分がしたい演技をしたいようにできたら気持ちがいいと思います。
その気持ちは分かりますが、私たちは演技を観客に見せなければなりません。
あなたは「まとまっていて作品全体を通して完成度の高い演技」と「演技の迫力や技術の高さは伝わってくるが、一人だけ目立っており全体としてはアンバランスな演技」どちらにお金を払ってみたいと思いますか?
私は後者の演技にお金を払いたいと思います。
独りよがりな役者が抱く勘違い
『どうして演技力の高い人が低い人に合わせなきゃいけないんだよ。演技力の低い人が努力して私にあわせればいいだけじゃない?』
かつての私もそうでしたが、こう思う方はいくつか誤解しています。
自分の演技力が他人より高いと何故わかる?
そもそも演技に正解はありません。
正解が分からないのに、何を基準として他人より優れていると考えているのでしょうか。仮にあるシチュエーションの演技を比べてみて、それを多数決でどちらが良かったか第三者の主観で評価してもらうことはできるかもしれません。
しかし、状況によって演技は変化していきます。
その場ではあなたが優れていても、他のシチュエーションでは他の人の演技が優れていることなんていくらでもあります。
そもそも総合的な演技力が簡単に測れるのであれば、世の中からオーディションというものは無くなっているのではないでしょうか。
ですので、自分の演技に酔って他人の演技を蔑ろにするのはやめましょう。
と記載はしましたが、演技に不正解(状況的な不正解)はあるので、もし仲間の演技がそういうものでしたら、アドバイス程度に伝えてあげると、全体的な向上につながると思います。
不正解例: 斜め上を向いて話しているのに、セリフが下にかかっている等
周りの演技に合わせられる役者こそが力のある役者
演技のスキルが高い役者ほど、どんな状況にでも対応できる演技の引き出しを持っています。
ですので、他の役者が演技プランを提案した時に、その演技を受けたうえで自分はどのような演技をすれば全体としてまとまり、さらに良い演技ができるか考え、新たな演技プランを提供することができます。
そのような役者こそ、力のある役者と評価されるのです。
逆に言えば、他人の演技プランを無視して自分のしたいように演技を見せつけるような役者は評価を上げるどころか落とす羽目になります。
このような力のある役者は、他のメンバーと演技をしても力を発揮できます。
そうすることで、自然と「あいつがいるところの演技はなんか違うな。」と見ている側は感じられます。
ですので、変に一人で目立って注目を集める必要は無いのです。
本当に力があれば一目でわかります。
集団での演技を上手く魅せるためには
では、どうすれば集団での演技を上手く魅せられる役者になれるのか。
それは演技の前にお互いの演技プランを聞き、そこで自分の武器で役立てることは無いかを考えることです。
相手の解釈やどんな演技をしたいのかを聞きましょう。
そして、自分だったらどのポイントでどんな演技ができるか提案しましょう。
最後にそれらを集約して、出てきた案を組み合わせてできる最高の演技プランを作り上げましょう。
もちろんそれが答えでなくて構いません。練習するうちに改良ができればよいのですから。
また、提案する際に相手の演技について考えられるとベストですね。
「○○の部分の演技について、私は××のような雰囲気で演じようと思うのだけれど、そうなると次のあなたの△△のセリフは□□な感じになると思うけど、マッチしてるかな?」
というふうに、自分がその部分をどのように演技するのか、そうすることでその場の流れはどうなるのかを考えられるとチームでの認識の差を埋めやすくなると思います。
もっとレベルの高い声優を目指したい人はこちらの本を読んでみるとより深く理解ができると思います。
自然にセリフを読む方法【素人とプロ声優は一瞬で聞き分けられます。】
こんにちは、のんぴです。
みなさんは自分がセリフを読んでいるところを聞いたことがありますか?
プロの声優と比べて何か不自然だなと感じることはありませんか。
この記事では、その理由とどうすれば自然な演技ができるか解説します。
✓本記事のポイント
素人の読み方が不自然な理由
演技の経験が浅い人が陥りがちな思考の1つに「しっかり台本通りに読もう」とする思考があります。
「しっかり台本を読もう」というのは大切なことですが、これを意識しすぎると台本に目が行き過ぎて、ただ文字を読んでいるだけの演技になってしまいます。
どれだけいい声で丁寧に読めていても、そのセリフがどこにいる誰に向けて発せられているのか、それが聞き手に伝わらないと、聞いていて不自然な演技になってしまいます。
プロ声優の読み方
では、プロの声優はどのようにセリフを言っているのでしょうか。
プロの声優はセリフが書いてある台本を読む際に、書かれている内容から、下記のような情報を拾い集めながら読むようにしています。
- 自分はどんなキャラなのか
- 誰に言ってるセリフなのか(恋人?友人?知らない人?)
- その相手がどこにいるのか(目の前?隣?100m先?)
- どのような状況なのか
- 相手のセリフを受けて自分がどう変化するか(掛け合いの場合)
細かい部分は省きましたが最低でもこれくらいはセリフを読む前に考えます。
これらの情報から、自分がセリフを言う際は、どれくらいのボリュームで言えばいいか、どんな表情で言えばいいか、どんなトーンがいいのか、セリフのスピードはどれくらいがちょうどいいのかを判断します。
これができているプロとできていない素人の演技では雲泥の差がありますので、聞き分けてみると一瞬で分かってしまいます。
自然にセリフを読む方法
自然にセリフを読むには、先述したことを実践すればきっとうまく読むことができます。ですので、ここでは私がセリフを読む際に意識していることを共有したいと思います。
みなさんは普段どのように言葉を話していますか?
「あ、このセリフを言いたい!」と思って言葉を発していますか?
たぶん違うと思います。
あなたが「好きだ。愛してる。」というときには必ず前にその相手を好きになる理由があって、心の底から相手を愛しているからこそ、自然と言葉に出てくるのだと思います。
私たち声優が言うセリフもそうでなくてはなりません。
ここで私のキャラが「好きだ。愛してる。」と言うから言うのではないのです。
そのキャラは「好きだ。愛してる。」というセリフを言おうと思って言ってはいません。ちゃんとその前には好きになる理由があって、本心で相手のことを想っているからこそ、そのセリフが出てくるのです。
ですので、声優はそのキャラが本当に言っているように、自然とその言葉がこぼれ出るようにセリフを言わなければなりません。
セリフの前後関係は大切です。
常に意識して、実際にその役になるつもりで役作りをして、そのキャラが本当に言っているようにセリフを言わなければ、どうしても不自然な演技になってしまいます。
だって、そのキャラは「しっかり台本通りに読もう」なんて思ってそのセリフを言うわけではないですからね。
カラオケにも使える!声優の正しい声の出し方【基礎が一番大事】
こんにちは、のんぴです。
みなさんは普段どのように声を出していますか?
声は自然と出せるものなので、普段から自分の声の出し方を考えたことがある人は少ないと思います。
いい声を出すためにはどうしたらいいのでしょうか?
✓本記事のポイント
発声の基礎
発声に大切なのはなにかご存じですか?
それは「ブレス」です。
正確に言いますと、呼吸の方法です。
声優が行っている呼吸法は「腹式呼吸」です。
では、なぜ腹式呼吸が使われるのでしょうか?
普通の人は胸式呼吸をしていると言われています。
胸式呼吸と腹式呼吸は何が違うのでしょうか?
それは空気を貯める場所です。
胸式呼吸では肺に空気を貯めますが、腹式呼吸ではお腹に空気を貯めます。
肺よりお腹の方が体積が大きいので、多くの空気を貯めることができます。
そのため、お腹に空気を貯めることでセリフを言う際に使える空気量が増えます。
また、空気は鼻から吸いましょう。
口から吸うことでも腹式呼吸を行うことは可能です。
しかし、口から吸うと喉が乾燥しやすく、喉を傷めやすくなります。
口で吸う癖がついていると、長くセリフを話したり、歌うことが多い場合には喉を傷めてしまうことがあります。
いい声の出し方
いい声の出し方で一番大切なことは自分の出しやすい声を出すことです。
そもそも、いい声とは何でしょうか。
声とは一人一人違うものです。そして、その一人一人の声こそが個性であり武器になります。ですので、あなたが一番出しやすい地声が「いい声」だと思います。
先述した発声の基礎を意識して、自分の出しやすい音域の声をしっかり出すことがあなたの一番の武器になります。
おすすめの発声練習
私がおすすめする発声練習の方法はウィスパーで発声することです。
ウィスパーで発声するときは普段より多くのブレスが必要になります。
そのため、ブレスコントロールの練習にはもってこいです。
普段の発声練習や台本のセリフを読む際にウィスパーを使いながら練習することでブレスコントロールが上手くなります。
他のトレーニングに興味がある人はこちらの記事も参考にしてみてください。